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2018.01.23

札幌

瀧川 智也

苫小牧市生まれ。苫小牧工業高校建築科を卒業後、道内の建設コンサルタント会社で住宅やビルの調査鑑定及び設計に携わる。一級建築士の資格を取得し、道内の建築会社やハウスメーカーでの勤務を経て現職。全建築現場の責任者として、高品質な住宅を提供するための現場管理に努めている。

幼い頃から建築に興味。
設計と現場、両方の経験が
今の仕事に生きる

叔父が大工だったこともあり、私は物心ついたときから「大工さんになりたい」と思っていました。建築に興味があって、レゴブロックでひたすら家を作って遊んでいるような子どもでしたね。中学生になってもその思いは変わらなかったのですが、体がそれほど大きくない上、実は高所恐怖症で、現実的に大工は難しいと考えて、設計を学ぶために工業高校の建築科に進学しました。

現在の自分の基礎となるアドバイスをくれたのは、高校卒業後に入社した建設コンサルタント会社の上司でした。設計士ながら、ゼネコンでの現場監督の経験もあるその方に「設計だけ知っていても知識や経験が偏ってしまう。現場を知ると仕事の幅が広がるよ」と言われたのがきっかけで、設計と施工、両方のスキルを磨ける環境に身を置くことにしました。今、施工管理の仕事をするにあたって、一級建築士としての設計への理解がとても役立っています。図面から設計者の意図を汲み取って、かたちにしていくのが施工管理の大事な仕事の一つ。設計を学んだからこそ、それを読み取ることができますし、施工の現場経験があるからこそ、職人さんたちにより的確に、実現したいことを伝えることができると考えています。

お客様の笑顔のために、
良い仕事ができる環境づくりを

高品質な家をつくるために大事なのは、無理をせず、基本に忠実な施工をすること。そして、職人さんたちが働きやすい環境をつくることです。特に重要なのが「段取り」と「整理整頓」。段取りが良く、常に整理された現場は仕事がしやすく、作業効率が上がることで良いものができます。それは結果として、お客様にとってのいい家づくりに繋がります。現場は、ある意味でモデルハウスと同じ。会社として看板を掲げている以上、常に周りから見られているという意識を持ち、同業者から見ても「ここの現場はきれいで凄い」といわれることを目指しています。

私の仕事は、お客様と直接話をする機会はあまり多くありませんが、引き渡しのときにお客様の喜ぶ姿が見られるのが、一番嬉しい。それまでの苦労が一気に吹き飛んで、次への力につながります。以前、ある建築家の方と仕事をしたときに聞いた印象的な言葉があります。「地鎮祭や上棟式、家の完成と家づくりはめでたいことの連続だ」。建築は、お客様のめでたい出来事に関われる幸せな仕事。何十年も先までずっと、安心して住み継いでいただける家をつくることで、お客様の暮らしに貢献していかれたらと思っています。

SUSTAINABLE DESIGN COMPANY